よみうりGENKIフェスタ2017に参加しました

2017年3月26日(日)に東京国際フォーラム展示ホール1・2で行われた、「よみうりGENKIフェスタ2017」に参加しました。

本校は都立中高一貫校エリアに相談コーナーを設置し、93組173名の方々の相談に対応させていただきました。

これから中学受験を考え始めるという方や、いよいよ4月から小学6年生となる方など、さまざまな方々のお話を伺う貴重な機会となりました。

来場者のみなさま、ありがとうございました。

外国人英語指導員による世界史公開授業が行われました

2017年3月22日(水)本校勤務の外国人英語指導員と地理・歴史科教諭による世界史の授業が行われました。(高校2年生対象)

既習事項であるアメリカ南北戦争について、英語指導員と一緒にその主要因について確認した後、クラスを北側・南側の二つの立場に分けて、「奴隷制度は重要である」とのテーマの元、ミニディベートを行いました。

生徒たちは賛成・反対の立場それぞれの理由を考え、話し合い、英語で発表を行いました。

北側(反対)の立場の生徒たちは、奴隷制度は当然否定されるべきという認識の中、その理由提示を求められ、困惑しながらも自分たちの意見を論理づけるために懸命に話し合いを行いました。

一方、南側(賛成)の立場の生徒たちは、自分が19世紀アメリカ南部で奴隷制度を利用していたら、と想像し様々な賛成理由を挙げ話し合いを行いました。

教科書や資料を使った講義では得られない、多方面からの知識を使い、理解を深める授業をうけることができました。

吹奏楽部定期演奏会報告

2017年3月20日、本校吹奏楽部(中学・高校合同)が浅草公会堂にて第4回定期演奏会を開催しました。

開催日は天候にも恵まれ、さらに祝日だったこともあり、過去最多となる約600名のお客さまに観覧していただくことができました。

生徒たちは多くのお客さまの前で、日頃の練習の成果を存分に発揮することができました。

日頃から本校吹奏楽部の活動を支えてくださる学校関係者や保護者のみなさま、そして地域のみなさまに部員一同感謝しております。

これで2016年度の活動はすべて終了となりますが、2017年度も白鴎吹奏楽部はより充実した活動を行っていきますので、引き続きよろしくお願い致します。

 

第19回日本太鼓ジュニアコンクール全国大会参加報告(高校和太鼓部)

2017年3月18日から20日にかけて、第19回日本太鼓ジュニアコンクールに出場するため、センバツ甲子園で湧く神戸にいってきました。!

本大会は台湾・ブラジルのチームも含む56団体が優勝・内閣総理大臣賞をめざす全国大会です。

白鴎和太鼓部として久しぶりの全国大会で戸惑う部分もおおく、惜しくも受賞はなりませんでしたが、目標に掲げた「東京の高校和太鼓の魅力を発表する」ことと、「全国大会を肌で感じ、経験を次年度につなげる」課題は達成できたものと思います。

今後とも応援をお願いいたします!

平成28年度 附属中学校卒業証書授与式 校長式辞

本日は、東京都立白鷗高等学校附属中学校第十回卒業証書授与式にあたり、多数のご来賓の皆様、保護者の皆様のご臨席をたまわりましたことを、始めに高いところからではございますが、厚く御礼申し上げます。

百六十名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。皆さんが心も体も一段と成長して、胸を張ってここにいる姿を見る時、私も大変誇らしい気持ちになります。皆さんは、本校での3年間、高校に長く伝わる「辞書は友達、予習は命」の合言葉のもと、熱心に学習に取り組み、確かな学力を身に付け、本校ならではの特色ある行事や部活動に全力で取り組み、多くの友達を得て、思い出を心に刻んだことと思います。今年はとりわけ陸上部が中高一貫教育校開校以来運動部として初めて全国大会に出場したのをはじめ、皆さんの素晴らしい活躍が多く見られました。

中高一貫教育校の中学3年生というのは過ごし方がなかなか難しい面があります。特に本校の皆さんは、東校舎から西校舎に移り、一足早く高校生の仲間入りの気分を味わいつつ、本来ならば最上級生として大いに自我を拡張できるところを、末っ子として何かと心細く窮屈なこともあったのではないかと思います。一般的には中だるみなどと言われる中で、皆さんは少しもそのような心配を感じさせない生き生きとした姿を見せてくれました。高校受験という通過儀礼の機会のない皆さんに、今年は英語の力を伸ばそうということで目標を設定しましたが、皆さんのうちの実に9割が英検準2級以上に合格、およそ三分の一の皆さんは、高校卒業程度と認定される2級以上を中学校卒業までに取得するという快挙を成し遂げてくれました。

グローバル化の進展する時代を生きる皆さんは、そのコミュニケーションツールとしての英語の力を伸ばすことももちろん大切ですが、本当に世界の人々と手をたずさえて心豊かに生きていくために重要なものは実は英語力ではないと私は思っています。ではその重要なものをお話ししましょう。

それはイマジネーション、想像力ということです。人生の時間は限られていますし、誰もが1回きりの人生です。経験できることは一通りでしかありません。その人生に豊かに広がりをもたらしてくれるのは、自分の目の前に見えないものや実際には経験できないことを想像する力、イマジネーションをもつことだと私は思っています。それもできるだけ自分から遠いものを想像すること。見知らぬ誰かの喜びや感動や悲しみや苦しみを想像して共感することを大切にしてほしいのです。そうしたイマジネーションを助けてくれるのが、本を読むことだったり、芸術を味わうことだったりします。「思いやり」という言葉は、もともと自分の思いを自分から離れた場所へ送るという意味です。イマジネーションを豊かにすることで、皆さんの世界は物理的にも心理的にも大きく広がるはずです。

中学校を卒業するということは、義務教育の修了という意味も持っています。小学校からの九年間の義務教育を終えるということは、皆さんにとって大変大きな人生の節目の時ということができます。義務教育は、日本の法律においては大人が子供に教育を受けさせる義務であるということは以前お話ししました。世界の中には教育を受けることが子供の義務であると法律に明記してある国もあります。義務教育を終えるにあたっては、学ぶことの意味をもう一度かみしめてほしいと思います。

世界中の十五歳から24歳の若者の識字率、文字を理解できる人の割合は、日本をはじめとする先進国ではほとんど百%に近い数字ですが、アフリカや南アジアの一部には、80%を下回る国や地域もあり、とりわけ、これらの国々では、男女の識字率の差が非常に大きくなっています。女子に教育の必要はないという考え方は根強く、貧困であるがゆえに教育の機会に恵まれず、職に就くこともできないため貧困から抜け出せないという悪循環もなかなか解消することは難しい面があります。世界の中にそのような同世代がいることを想像してみてください。

日本は中学・高校にあたる中等教育では、世界一男女等しく教育の機会が与えられている国です。そして白鷗中学校の皆さんは、能力やあるいは環境・機会というものに恵まれた人々だと言えると思います。その恵まれた能力や機会や環境を果たして十分に生かしているでしょうか。3年に一度、世界の十五歳の子供たちの学力や学習環境を調査しているPISA、OECD生徒の学習到達度調査の結果によれば、日本の15歳は、いずれの分野でも極めて高い学力をもっていながら、たとえば数学が好きだ、数学が役に立つと感じていると答える割合が、他国と比べて非常に低いと言われています。

学びの原点は、知的好奇心、知りたい、学びたいと思うことです。そして学びを面白いと感じることです。強制されていやいや学ぶことは、決して本当の意味で身に付くことはありません。義務教育を終え、白鷗高校への進学を前にして、もう一度学ぶことの楽しさや意義を感じて、来るべき高校での進化した学びにワクワク・ドキドキ、期待感をもち、より一層の学習のモチベーションの向上につなげてほしいと私は心から願っています。

さて、保護者の皆様、本日はお子様のご卒業誠におめでとうございます。これまで深い愛情でお子様の成長を見守ってこられた皆様にとりまして、九年間の義務教育の修了は、本当に節目の時でもあり、大きな安堵と喜びの日であろうと拝察いたします。これまで本校の教育方針にご理解とご協力をたまわり、本当にありがとうございました。保護者の会である「双鷗会」の皆様には、中高一貫教育校としての学校づくりを支えていただき、感謝の念に堪えません。引き続き、白鷗高校におきましてもご支援をよろしくお願いいたします。また、ご来賓の皆様をはじめ、近隣の皆様には、本校の成長を温かく見守っていただき、多くのご声援をたまわりました。あらためて深く御礼を申し上げます。

本校を卒業し、自分の望む進路を切り拓くために白鷗を離れ新天地へと羽ばたく皆さんもいます。生徒としてはお別れですが、白鷗はいつまでも皆さんの母校です。新しい学校での活躍を心から期待しています。どうか頑張ってください。

結びに、これは高校の卒業式でも同じ言葉を言いました。去年1年間、世界中でつぶやかれたツイッターのメッセージの中で、3番目に多くリツイートされた言葉、若い人々への励ましの言葉をはなむけに皆さんに贈ります。Never doubt that you are valuable and powerful & deserving of every chance & opportunity in the world. あなた方一人一人が価値のある、力強い存在で、この世界の中であらゆるチャンスや機会に値するということを、絶対に疑わないでください。

卒業生の皆さんの輝ける未来を期待し、また本日ご列席の皆様の益々のご健勝とご発展を祈念し、私の式辞といたします。

平成二十九年三月十八日
東京都立白鷗高等学校附属中学校長 善本 久子